30-18 初めて食に触れ合う、お食い初め!そこに込められた願いとは?
子供が食に恵まれる事、幸せを願うお食い初め。
生後100日に行う儀式であることから、
百日(ももか)の祝いとも云われています。
地域によって進行方法が大きく異なるため、
詳細は割愛させていただきますが…
歯固め石、お頭付の焼き鯛、赤飯と一汁三菜を、
男の子なら赤、女の子なら黒のお膳に並べ、
赤ちゃんに食べさせる真似事を行います。
実際に食べる訳ではなく、真似事とはいえ、
生まれて初めて、ミルク以外の食に触れ合う機会。
ぜひお膳にご用意していただきたい料理と、
込められた願いをお伝えしたいと思います。
①お頭付の鯛…鯛はめでたい食材として、
知られていますね。お頭付であることから、
「賢い子に育ちますように」という意味も。
②蛤のお清汁…蛤は1枚の貝としか合わない、
2枚貝です。そのことになぞらえて、
「将来たった1人の伴侶に恵まれますように」
という願いが込められています。
③梅干し…女の子の場合に用意します。
「梅のように花咲いて実を結びますように」
④勝ち栗…男の子の場合に用意します。
「何にでも打ち勝つ強い子になりますように」
⑤海老の煮物…エビは漢字の如く海の老です。
「腰が曲がるほどに長生きしますように」
⑥蛸の酢の物…蛸は何本もの触手を持ちます。
「手先が器用で多彩な子になりますように」
⑦赤飯…お祝いの席には付き物ですね。
ご飯の部分は宇宙、小豆は星に見立てて、
「大きな宇宙のような広い心を持って、
きらめく星のように輝きますように」
というロマンチストな意味合いも。
縁起物として、決まり事のように思われる料理も、
実は、深い意味合いが込められています。
一生に一度の初めての食事、お食い初め。
しっかりと願いを込めて、箸を進めたいですね。